プロのミュージシャンを目指して
東京に行きたかった廣井社長。
でも、行かなくてよかったのかなと。
人生に偶然はない。
全部、自分で選択してきたものなんだ。
第一話では、そんな話を聞かせてもらいました。
廣井社長:なんで、今こうやって
シンガポールにいるのも、あの時に東京に
行ってたら、俺今、シンガポールに
いないかもしれない。
今頃東京で、ネットカフェ難民してるかもしんない。
わかんないですよ。悪く言えばですけど。
もしかしたらプロになってるかもしんない。
そんな甘くはない。
でも、すごい経験しましたね。
うまい人なんて、ゴロゴロいるんですよ。
なんで、
できる気になっちゃいけないんだなって。
ーー挫折、ですか?
廣井社長:大きな挫折です。
25,6歳の時に「もう勝てない」って。
その時に一回バンドもやめました。
プロ目指す前に。
だって、仲間というか同志がいないと。
会社で言う経営者、旗の下に集まる、
同じ思いを持ってる人がいないと
できないじゃないですか。
その時にいたバンドメンバーは誰一人、
その時の曲やんないですから。
封印されてます。
それがオープンされたのが、
私たちの結婚式の時。
サプライズで、ヴォーカルは歌わずに
私がヴォーカルをやらされました。
ーー結婚式が、封印されていたものが
解かれるきっかけになったんですね。
美夏さん:ずーっと聞きたかったんです。
その時のプロを目指してたメンバーの曲を
生で聞いてみたかったんです。
なので、あれは本当に嬉しかったです。
ーー思い出に残るものになったんですね。
美夏さん:はい。ちゃんと記録ビデオも
撮っといたんで。しっかり残ってます。
廣井社長:でもやっぱり、さっきも言った
んですけど、挫折を味わうことが大切だと
いうことをバンドですごい味わいました。
だって、勝ちたくても勝てないですからね。
なりたくてもなれないから。
仕事になると、変わるじゃないですか。
努力すれば、できる。
ーーHP等を読ませてもらった中でも、
廣井社長の「努力」が印象的でした。
廣井社長:そうです。だって、仕事で勝ち
たいんだったら休まなきゃいいわけですよ。
寝ずに働けばいい。
仕事のことだけずっと考えてればいい。
でも、バンドとか音楽って感性なんですよ。
うまい中のトップレベルで感性が高い人って
自分いつも言うんですけど、
Mr.Childrenの桜井さん。
あの人、違反なレベルじゃないですか。
なんで、
あんなに自分達は彼に共感するんですかね。
あの人には背伸びしても勝てないなって
思います。
でも経営だったら、今自分たちは不動産を
やってますけど、不動産っていう
カテゴリーで戦えるじゃないですか。
ああいうプロミュージシャンと戦うわけ
じゃなくて、地元の人たちと戦えばいい。
そしたら何すればいい?
人が休んでても、自分はやればいいし。
そうやってずっとやってきましたね。
「負けたくない」
美夏さん:すっごい負けず嫌いなんです。
とにかく小さい頃から。
小学校3年生くらいの時に気づいた
らしいんです、他の人と違うって。
廣井社長:例えば勉強も、先生がテストの
ヒントを授業の中で言ってるんです。
それに気づいたんです。
だからそこだけやっておけば、
何もやる必要がない。ポイントを全部押さえ
たから、全部100点取れたんです。
なんで、そんなにみんな80点とか取るのか
わかんなくて。だから、人と違うって。
後は運動でも、わかりやすいのが懸垂。
できない人って、自分の力でぐーっと
やるじゃないですか。
あれ、反動使えばできるんですよ。
それを、自分が編み出したんじゃなくて、
うまい奴を見てればコツがわかるんで
「なんだ、こんな事をやってんだ。
簡単じゃん」と思ってやってみたら、
バンバン上がるんですよ。
人を見てパクるのが好きなんですよ。
うまくいってる人の観察をして、
それをパクる。
小学校6年生くらいになってくると
秀才っているんで、聞きに行くんですよ。
「お前なんでそんな頭いいの?」って。
そしたら「1日6時間勉強やってる」
って言うんですね。
でも、1日6時間もできない。
私は嫌いですから。
だったら、それを短縮する為に
どうしようと私は考える。
うまくいってる人のやってる事を聞いて、
それができるんだったらパクる。
できないんだったら、やらない。
じゃあ、何ができるかを考える。
美夏さん:本当に人を観察してポイントを
押さえるのがすごい。才能だと思うんです。
それは今は、商談にもつながってますね。
廣井社長:今はこういう風に柔らかく
話してますけど、高校の時なんて
バンドやったりしてたんで、
誰も寄せ付けなかったですから。
「あっ?何?お前」とか言って笑
本当にそんな感じです。
人に合わせるのが大嫌いなんです。
仲間とは仲いいんですけど、
それ以外の人から声かけられても「何?」
女性もそうです。
「気安く呼ぶんじゃねぇ」
オーラが出てたと思います。
調子ノッてましたね。
高校の時とかも、自分ドラムなのに仲間は
他校でいないから、学園祭で生徒600人の
前でアコギで歌ったりしてました。
「余裕」って思ってたんですよ。
でも、さすがに壇上に立って
600人を前にした時に、
ギター持つ手が震えてました。
やべえやべえ、どうしようって。
震える手を自分で止めました。
手が緊張で震えたのを、今でも覚えてます。
緊張の度合いがヤバいっていうか、
すごかったですね。
そういう事を、
人よりも経験させてもらってきたので、
人前で話すとか別に苦手でもない。
だって、やってきたことだから。
17歳の時にあの600人の前で
ギターを弾く方が緊張しますからね。
今に比べたら17歳の廣井はめっちゃ下手で
調子のってただけですからね。
でも、あの時よくやったなって
あの根性を今でも思い出します。
あの根性はすごいです。
やるって決めたらやる
経営の事も、自分は多感な少年時代に
色んな思いを経験させてもらったのが、
土台です。
社会人になってからは、それがバックボーン
にずっとあるので、自分の中では当たり前。
色んな意味で、小さい頃から自立した子ども
ではありましたね。
自立をするしかない環境だった。
だから、だからと言うか、
仕事のことをずっと考えてるんで、
他のことをいちいち考えてる時間が
もったいないんですよ。
仕事以外のことを考えてる時間が。
社員によく言うんですけど、
24時間は有限じゃないですか。
みんな24時間の中で、どう過ごすか。
廣井社長のこの強さ、
どこから来ているのでしょうか。
最終第3話は、そんなところにも触れていきたいと思います。
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