これまで色々な経験をされてきた廣井社長。
負けず嫌いな社長が、
「完全に敗北宣言です。」と
話してくれた第1話
挫折を味わうことが大切だと
話してくれた第2話
これまでで一番辛かったこと、
そこからどう立ち上がって
今の廣井重人社長があるのでしょうか。
ーーこれまでで一番辛かったドン底って、
どんな事でしたか?
廣井社長:一人でやってたことですかね。
事業の開始時に。
あの時が一番辛かったです。
話ができない。
仕事でもプライベートでも。
一日中誰にも話ができないことが
一番つらかったです。
「おはよう」って言っても返ってこない。
だから一人でやりましたよ。
「おはよう」って。
わかってるけど、悔しいし悲しいから。
わかってるけど、独り、やりました。
そういう思いがあったから、
今は社員がいることが幸せですよね。
皆さんは、当たり前のように横のつながりが
あったりするじゃないですか。
それは、当たり前じゃないんですよ。
ーー1人というのは、どのくらいあったんですか?
廣井社長:1年くらいですかね。
悔しくて悲しいから、
早く事業を拡大しようと思ってやりました。
今は社員が30人位いますけど、
当時は印刷ひとつ、自分なんですよ。
家庭用プリンターでコピーもしてたし、
パソコン壊れても修理できない。
当時は有名な会社じゃなかったんで、
電話も全然こないんです。
伊東の180社中、ビリだった。
1ヶ月に1回、電話が来ればいい。
クレームの電話でも、ありがたい。
だってそこから、
売上になるかもしれないじゃないですか。
だから今、社員達には、必ずワンコール
で電話に出ることを伝えています。
お客様からどんな話があったとしても、
有り難いって気持ちで受けるっていうのは、
このルーツがあるからですね。
カラーコピーができることだって、
すごいことでしたよね。
美夏さん:ほぼほぼ、その時から私は
彼を見ているので、本当に今の会社は
主人の血と涙と汗の結晶だっていうのは
私は、主人の次に分かってます。
本当に辛かっただろうなと。
30歳で社長になったんですね。
他の不動産屋さんは当時、50代とかの
社長さんが多いんですよ。
地域180社中1人なんですよ、
30歳っていうのが。
「この若造が」
「お前なんかに物件よこすかよ」
みたいな感じで、ほぼイジメみたいな感じ。
ほんと、色々あって、、
「本当に悔しい、悔しい」って。
「絶対、一番になってやる」
そう言ってました、根拠もないのに。
でも彼がすごいのは
今は、自他共に認める伊東で一番店。
まわりの社長さん達が皆さん
「頼むよ、廣井社長」って今は言われます。
ーー認めてくれたんですね。
廣井社長:認めさせました。実力で。
ーー廣井社長のその行動の原動力は、
その悔しさですか?
廣井社長:皆さん、いつ悔しいって
気持ちになりますか?
『後悔と悔い』
後悔はしていいけど、悔いは残すなって。
悔いってのは、
あの時にこうすればよかったって
ずっと思ってることじゃないですか。
皆さんがよく「悔しい」っていうのって、
自分の中では安っぽいんですよ。
「やってらあ」って。
本当に悔しいんだったら、
行動するでしょ。
悔いを残さないようなことをしたい。
美夏さん:座右の銘が
『誰にも負けない努力をする』なんです。
誰にも負けないっていうのは、
自分じゃないですか、軸が。
だからどんなに辛くても、
どんなに悔しくても絶対あきらめない。
諦めるの大嫌いなんで、そこですかね。
多分、主人の一番強いところ。
私が一番尊敬してるのは、そこです。
廣井社長:あっそうなの?
やってみなきゃわかんない。
失敗を、だいたい皆さんは激しく言う
じゃないですか。子どもにも言ったり。
できる人は、肯定するんですよ。
「ごめんね、ありがとう」
って言いながら。
美夏さん:謙吾さんもそういうタイプ。
絶対否定しないから。
だから一緒にいれるんだと思います。
「やろうよ」とか、
「こうすればいいじゃん?」みたいに
絶対ポジティブに変換してくれる。
廣井社長:ほんとすごいっす。
ーー廣井社長と青木社長は、
お互いがリスペクトし合ってますよね。
廣井社長:怒るとおっかないんですよ。
ーーでも、本音を出し合えてなかったら
「おっかない」なんて言えないですよね。
美夏さん:本当に。
怒ってくれるのは謙吾さんしかいなくて。
社長って怒られないじゃないですか。
謙吾さんが
「おめえ、調子のってんじゃねーよ」
みたいに言ってくれるから、
目が覚めるっていうか。
廣井社長:そうです。何度もありました。
確かに、自分の中での転機も、
謙吾が経営者になってくれたっていうのは、
本当にありましたね。
じゃなきゃ今、
一緒にこのビジネスもやってないですし。
ーーそこがあったから、絆が深まった?
美夏さん:そうです。謙吾さんに紹介して
もらったから「俺はやる」って言ったんです
やるって決めたら絶対やるんです、彼は。
有言実行タイプなんで、
言ったことはやるんです。
でも、確実性のないことは
絶対に言わないんですよ。
例えば、結婚とかも私達付き合いが長かった
んですけど「結婚」というワードは
絶対言わなかったです。
うちの親がどれだけ聞いても、
するっていう確信がないから。
仕事に関しても何にしても
やるって決めたらやる。
廣井社長:ただ、暴走するんですよ。
やり方がわかんないから。
でも青木は、
「おいおい、ちゃんとブレーキ踏めよ」って
「ちゃんと、ウインカー出して」
「わかる?重人」って言ってくれるんです。
さっきの話に戻るんですけど、
「後悔と悔い」ってところの意味を知って
いれば、多分悔しいって思わないですよ。
前向きになるじゃないですか。
悔しいって言ってれば悔しいし
悲しいって言ってれば悲しい
悲しいことも経験すれば、
前向きになれますよね
ーーそこからどう、動いて自分の気持ちを
転換させるかってところですね。
廣井社長:やっぱり悔しさってのは、
自分が悔いを残してるだけで、
それに対して自分は何も起こしてない。
だからずっと悔しいんじゃないですか。
そういう人はやっぱり、
うまくいかないって思うんです。
美夏さん:人たらしですよ。
私の中で褒め言葉です 笑。
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自分の才能に甘んじず、自分の持っている
ものを余す所なく引き出していこうと
『努力』を惜しまない人でした。
自分を追求するストイックさがある意味、
クレイジーで魅力的。
1日は24時間で、有限。
やらなければならないのに寝てしまって
後悔の朝を迎える日々。
そんな私には、
今日の、この今しかない時間をどう過ごす?
問われているような時間でした。
まあいいかで過ごすのか、
悔いのないように生きるのか、
その選択が、自分の人生を創っている。
だけど、ずっとストイックなままでは
心身ともに疲れるはず。
そこには、奥様である美夏さんの存在は、
欠かせないオアシスのような。
美夏さんの存在があるからこそ、
挑めるのではないかと。
お互いに支え合っている関係を
羨ましく思いました。
青木社長との関係もまた、すごく素敵で。
人と人との思いをつないでらっしゃる
お三方から学ぶものが多くありました。
ありがとうございました。
阿部千恵美
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